8月15日    大陸横断列車に乗車(1日目:バンクーバー付近)

transt124.jpg (10566 バイト) 翌日は、買い物好きの千恵には珍しく、公園を見物したいとのことで、港の近くの公園に行きました。
transt125.jpg (18868 バイト) ビクトリアブリッジとか言う大きな吊り橋が対岸を繋いでいます。この橋は3車線で時々中央の斜線の方向が変わります。この橋を使わないと対岸に行くのが大変なのでいつも大混雑。渡ってみたけど向こうは大したことありませんでした。
transt126.jpg (14045 バイト) 公園のプロスペクトポイントは公園の一番高いところで、観光客が入れ替わり立ち寄っていきます。
transt127.jpg (12537 バイト) 橋を渡る途中は景色がほとんど見えないので、ここから見ているのが一番いいです。
  公園の見物が終わったので、空港に向かって出発。混雑した街を抜けて1時間ほどで空港に到着。レンタカーをここで返します。全部で1500マイル近く走ったレンタカーともここでお別れです。アメリカとコンピューターのシステムが違うので、料金は後日郵送で知らせるとのこと。

空港の中で久しぶりのラーメンを食べて(ラーメンと看板が出ていたが、日本の味ではなかった)、せっかく来たのだからとお土産なども少し買って、駅までバスで行くことにしました。バスは片道$9。

transt128.jpg (23220 バイト) 大荷物を抱えてバスに乗って、やっとたどり着いた駅の中。まだ改札まで2時間もあるので人も少ない。時計の下には時刻表が。暇なのでうろつくことにする。千恵は読書。日本人も結構見かける。
transt129.jpg (17445 バイト) 駅の全貌。かなり大きい駅で、人通りも多い。うらぶれたダウンタウンにあるアメリカの駅とはだいぶ違う。
transt130.jpg (18034 バイト) 駅の裏はバスデポになっていて、かなりのグレイハウンド(長距離バス)が発着している。シアトルを始め、アメリカ各地に向かうものも多い。
transt131.jpg (14737 バイト) 待ちに待った乗車。長大な列車は駅に入りきらないので2本に分けて停車している。ここからずーーーっと歩いてやっと自分の車両を発見。
transt132.jpg (12538 バイト) これがこれから二人の部屋。と言っても個室ではない上下の寝台。だって個室は高かったんだもん。
transt133.jpg (13125 バイト) あこがれの大陸横断列車に乗って満足な私。これからトロントまで4000キロの旅が始まる。
transt134.jpg (13857 バイト) 列車の中程から列車が川を渡るときに後ろの車両を撮ったもの。3台のディーゼル機関車で引っ張っている列車の長さは500mくらい。客車は23両+荷物車。
transt141.jpg (16645 バイト) 寝台3両に食堂車が1両付く。ここは私達の食堂車のラウンジ。飲み物、クッキーやパウンドケーキなどが無料サービス(勝手に食べるだけ)される。中央は展望席への階段。
transt135.jpg (20026 バイト) 展望席はガラス張りで明るく快適。アムトラックと違って食堂車の数が多いので(4両が分散している)、展望席にも簡単に座れる。ウェルカムドリンクのシャンパンを飲んでカナッペを食べてご機嫌。(タダです)
transt136.jpg (8688 バイト) 夕暮れのフレーザー川。鮭の回帰で有名。4年ごとに数千万匹が遡上するとか。
transt137.jpg (11719 バイト) 寝台車に座席をセットしたところ。広さ、設備共に日本のものより数段上。ゆったりと眠れる。
transt138.jpg (11908 バイト) こっちは一人用の個室。
transt139.jpg (12301 バイト) 車両の両端の車輪の上は私達のような2段ベッド、中央の部分はこの様に廊下が片側に寄って個室が並ぶ。因みに突き当たりはシャワー室。毎日、タオルとシャンプー、石鹸のセットが配られる。
  夕食を食堂車で取る。食堂車は4人席なので、いつも誰かと相席になる。少し気が重いが、長い旅の道連れなので気楽に話をすることにした。この日は意外に二人とも早く寝た。

 

8月16日 列車二日目:ジャスパー近辺

transt142.jpg (14248 バイト) 次の日、朝、時計を1時間進めるようにとの放送があって、そのあとに滝の傍を通るとのこと。列車は速度を落とし、ゆっくりと走って行く。大した滝ではなかったが、列車から見るのは格別。
transt143.jpg (14984 バイト) 展望席の部分だけが列車の屋根から飛び出しているのがわかる。因みにここに写っている二人とは、明日、友人になるのだが、この時点では知らない。
transt144.jpg (9292 バイト) 展望席から後ろを撮影。列車の屋根が遠くまで続く。
transt145.jpg (14381 バイト) 車掌:「熊に遭いましたか?」 千恵:「いや????」 車掌:「そこの廊下の先にいますよ」 千恵:「どこ????」  熊:「グァー!!!」 その後、仲良く記念撮影。アクティビティーコーディネーターが愛嬌を振りまいてます。千恵「かなり暑いみたいよ。着ぐるみが湿ってたもの」 ご苦労様です。
transt146.jpg (11553 バイト) カナディアンロッキーの中を進む列車の前方。もうすぐジャスパーだ。
transt147.jpg (13037 バイト) ジャスパー着。約1時間停車。素晴らしいところだ。カナディアンロッキーを代表する観光地。ここで大量の日本人が降りて、以後日本人と会うことはなかった。
transt148.jpg (13121 バイト) 駅には改札なんて無いので、みんな自由に外に出る。駅の横で記念撮影。千恵はまだ眠そう。もう昼だけど。
transt149.jpg (17070 バイト) ジャスパーの駅の正面。それなりに民芸調(?)に作ってある。お客が多いのに駅は小さく、狭い待合室はごった返している。日本人相手のツアー会社の車が何台もお客を乗せて出ていくと、一気に静かになる。
transt150.jpg (12837 バイト) 駅前にはお土産屋と食堂が少しある。ここで少しお土産を購入。列車に乗っていた人(知った顔)ばかりが店内をうろつく。
transt151.jpg (11948 バイト) 列車の前方を撮る。展望席が見える。
transt152.jpg (10844 バイト) 列車の後ろを撮る。暇なんだもの。
transt153.jpg (8983 バイト) いよいよ発車。車窓からのカナディアンロッキー。天気がいまいちだったけど、とても綺麗。
transt154.jpg (7931 バイト) 大きな湖と山並みがいくつも現れては消えていく。
transt155.jpg (9698 バイト) この辺りの標高は2000メートル近い。森林限界もすぐそこ。
transt156.jpg (11955 バイト) 列車の撮影ではこれが一番上手く撮れた。
transt157.jpg (12546 バイト) 平地を抜けて途中の駅で一休み。この辺りは北緯55°。人生で一番北に来た。空が近い。
transt158.jpg (15650 バイト) この日の夕食に千恵は、この日のために買ってきた$35のドレスを着用。周りの人を驚かす。
transt159.jpg (14229 バイト) 私は一年中同じ格好。どう見ても釣り合ってない。
transt160.jpg (16053 バイト) 千恵はサンセットとか言うカクテルまで頼んでラムステーキを食べる。食事代はアルコール以外は全て料金に込み。
  この日、千恵は少し早めにベッドにもぐり込む。寝台は結構揺れるが、これが気持ち良いらしく千恵は漠睡。この日より下段は千恵のものとなる。

 

8月17日 列車3日目: ウィニペグ付近

transt161.jpg (10700 バイト) 朝、時計を1時間進めるようにとの放送がある。車窓は草原地帯になり、平原をただひたすら走り続ける。
transt162.jpg (19025 バイト) 列車はウィニペグに到着。ここでクルーは全員入れ替わる。1時間の停車。千恵は列車の中で読書。
transt163.jpg (13042 バイト) ウィニペグの駅。「VIA」と鉄道会社名が大きく入っている。バンクーバーほどではないが、かなり大きな街。石油産業が中心だと喫煙室で知り合ったボブが教えてくれる。因みに30分の停車時間は外出自由。列車のスタッフがそう入れ替えとなる。
transt164.jpg (11724 バイト) 駅の中に鉄道博物館があり、$2払って見物。線路の薄切りが飾ってあった。
transt165.jpg (14517 バイト) 駅のポイントの切り替え装置らしい。
transt166.jpg (16011 バイト) 駅の待合室。時間になるまでホームに戻れない。
transt167.jpg (14223 バイト) 仕方がないので駅の裏で一服。朝食でホットケーキにかけるシロップが無くてそのまま食べていたら、メープルシロップを注文してくれた親切なオッさんもタバコを吸っている。しばらくしてやっと出発。
transt168.jpg (11682 バイト) 出発すると、湖と森が交互に現れ、それが無限に繰り返される。飽きないと言えば嘘になるが、意外に退屈しない。
transt169.jpg (11709 バイト) まだ旅は半分を越したところ。のんびりと車窓を眺め、読書し(大量の本を持ち込んだ)、周りの人とおしゃべりをして過ごす。これが贅沢というものだろうか?
transt170.jpg (12749 バイト) 景色が綺麗なのは良いのだが、このころから千恵は「お腹が減らない」と言い出す。運動しないで食事ばかり食べているのでブロイラーの気分になってきたぞ。
transt171.jpg (11674 バイト) 湖の横に水上飛行機が止まっていても、あまり珍しく感じなくなってきた。
transt172.jpg (12437 バイト) 夕方、30分停車で外に出るが、恐ろしく何もない駅だ。駅舎そのものが廃墟になっている。でも、みんな駅の外に出てみる。
transt173.jpg (14172 バイト) 駅の外に出ても何もないことに変わりはない。見つけたものは、駅の隣に「Park」と書いた立て札と小さな公園、それと、ガソリンスタンドとバーと食料品店が合体した店が一軒。
transt174.jpg (12010 バイト) 宛てもなくブラブラしてから、みんな何となく帰ってくる。
transt175.jpg (15569 バイト) 意を決して最後尾のパークカーに行ってみる。いつも行く展望車の大きい奴だった。階段の横にカナダの時間が出ている。西と東で4時間の違いがあることに驚く。
transt176.jpg (15639 バイト) 最後尾はこの様になっていた。
transt177.jpg (13215 バイト) 貨物列車とは頻繁にすれ違う。でっかいコンテナを二段積みにしている長ーーーーーーーーーーーーーーい貨物列車が多い。
  この日は千恵の体調が悪く、夕食後はさっさと寝てしまった。揺れているからだろうか、疲れていないはずなのに意外にぐっすり寝てしまう。この日は午後からずっと雨。夜の話題は明日のトロントの天気に集中する。雨だという人、どこからか手に入れた新聞を手に大丈夫だという人。みんなの気持ちは既にトロントに飛んでいる。夜に時計を1時間進めるようにとの放送がある。千恵は「朝1時間進めたじゃない。これでまた進めたら、今日は22時間しかないわけ?」と少し不機嫌。そんなこと言って怒ったって、ねぇ?

 

8月18日 4日目: トロント着

transt178.jpg (10701 バイト) 心配を裏切るかのように翌日は結構な天気。外の景色は相変わらず森と湖ばかり。
transt179.jpg (16597 バイト) 知り合いになったボブとドナに列車で最後の食事となる夕食を一緒に食べようと誘われる。バンクーバー近郊に住み、カナダ最東端を見に行くそうだ。親切にいろんな話をしてくれた。
transt180.jpg (15892 バイト) 予定より1時間遅れでトロントに到着。
transt181.jpg (17203 バイト) バゲージクレイムで荷物がなかなか出てこなくて心配するが、最後にやっと出てくる。
  それからが大変だった。明日のために空港でレンタカーをピックアップする予定だったので、空港まで行かなくてはいけなかったので、地下鉄に乗って郊外の駅で降りて、そこからバスに乗る。しかし、バスは40分も遅れて現れ、やっと乗ったと思ったら大きな交通事故で広い道路が行き止まり。しかし、運転手は迂回なんてしないで、ただ処理が終わるのをじっと待つ。

このバス、定期券以外の人は何かチケットを渡しているだけで、現金を払っている人が誰もいない。バスのお金の払い方がわからずに聞いてみると、「あんたは払わなくて良い」とのこと。感謝。

結局、事故現場近くで40分待ってバスが発車。そこから空港までは更に30分近くかかった。なんと12時過ぎに到着。しかし、大きな空港なのでこの時間でもたくさんの人がいた。無事レンタカーを借りてホテルへ。このホテル、空港から1時間近くかかってたどり着いたら、実は駅と目と鼻の先にあった。先にホテルに行って、荷物を下ろしてからタクシーで空港まで行けば楽だった・・・。

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