８月１３日ひたすら西へ移動

	翌日は７時半起き。８時にはチェックアウトを終わって出発。ホテルのコテージは一泊＄８３でした。今日の道のりは長いぞ。イエローストーンを通り抜ける最中に、念願のヘラジカに遭遇。
	マンモス地区で、アメリカで初めてフルサービス（日本のように全てやってくれる）しかないガソリンスタンドに遭遇。自分で入れないのは何か申し訳ない感じ。値段は普通。
	マンモス地区の間欠泉は活動しているものが少なく、規模も小さい。時間もないのでそのまま通り過ぎる。
	公園を抜け出してインターステート９０号に入り、何もない広野をひたすら西へ西へ、時速８０マイル（１３０Ｋｍ／ｈ）で今日の宿を目指す。
	どうも曇っている、走りにくい、と思っていたら何と山火事に遭遇。曇っているのではなくて煙たいのでした。道路の横が燃えているのにはびっくり。
	ヘリコプターが消火活動をしている。写真を取りながらの運転は少し危なっかしいぞ。
	その後も山火事に遭遇。しかし、道路まで火は来ていなかった。
	山火事は遠くから見ているのはそれなりに綺麗なのだが・・・。千恵は寝ていたので見過ごしました。
	森林地帯を抜ければ再び退屈な旅が続く。いつまで走っても着かないぞー！
	今日は洗濯の予定日だったので、早めに着かなければ、と焦って走りましたが、宿に着いたのは６時。だとおもったら、太平洋時間になったので５時でした。道路のどこにもそんな案内は出ていなかったのに。とにかく、スポケーンの宿に着いて、すかさず山のような洗濯物と格闘開始。コインランドリーでクオーター（２５ｃ）をたくさん使って無事洗濯終了。夕食はメキシカンの店へ。陽気なあんちゃんが賑やかに話しかけてきて、テキーラを頼んだら「ボスがいないからたくさん入れてきた」と大盛りで出してくれたりして、こっちは大満足。食事も美味しかったし、楽しかった。本日の走行距離５８０マイル（東京－広島間に相当）。

８月１４日国境越え

	今日はいよいよ国境越えの日。でもそこまで行くまでが結構遠い。気合いを入れて一生懸命走っていると・・・
	綺麗な人造湖を発見。道路沿いなのでそのまま背伸びを兼ねて休憩。
	道路は湖を渡って向こう側に行くらしい。あれ？この写真では見えないけど、よく見るとこっちから車が渡っていないぞ？？？
	あわてて車に戻って走り出そ・・・うと思ったらやはり大渋滞。全く動きません。多分、事故渋滞ではないかと・・・。他には全く道がないので（２００マイル遠回りする気になれば別だけど）、じっと待つ。
	みんな、じっと待つしかないので千恵はそそくさと本を取りだして読み始め、大型トラックのオッさんは自転車を引っぱり出して偵察に出かけ、暇に任せて散歩をする人、寝る人、それぞれのやり方で時間を過ごす。しかし、共通するのは誰も引き返さないと言うこと。そりゃそうだわね。
	予想外のトラブルで１時間遅れましたが、何とか３時頃にはシアトル到着。やっと高層ビルが見えた！シアトルは入江に発達したとてもきれいな街です。
	何か、都会の雰囲気です。あー文明の香り。
	悲しいかなこの街は素通りなのです。どうやらあそこがダウンタウン。さっきの渋滞さえなければ少しは見物できたのにー！。
	あー、お名残惜しや、シアトルの街並みよ、さようなら。またいつかお会いできることを・・・。
	シアトルを抜けると１時間ぐらいで国境に到着するので、アメリカの最後にレストエリアで休憩。ここに昔はこんな大きな杉の木があったそうな。
	国道を真っ直ぐ北に行くとカナダとの国境に。無謀にもレンタカーでの国境越えに挑む心境は不安でいっぱい。スーツケースも開けないといけないのだろうか？宿屋、鉄道のチケット、飛行機のチケットの準備は万全か？など、不安は尽きません。
	列に並んでいるうちに道標発見。「あれ？アメリカ側、カナダ側って書いてある。出国検査は無し？カナダに入っちゃった」
	いよいよゲートが見えてきました。きっとあそこには怖いお役人がいて、無理難題をふっかけてくるはず。あーどうしよう。
	『次の車は赤線の所で待つように』と書いたゲートに入っていってパスポートを見せると、「イミグレーションオフィスに行くように、あそこだ」とのこと。オフィスに行くと、自分たちの前の日本人の学生には「Ｉ－２０が無いと、このまま出国すると困ったことになりますよ。一度戻った方がいいのでは・・・」などと言っています。うーん、緊張。「こんにちは」「はい、旅行ですか、どこから？セントルイス？運転免許か何か、はい、結構です。観光ですか？いつ出国？土曜日ですか、それではカナダをお楽しみ下さい。ありがとう」「あれ、終わっちゃった。ホテルの予約も帰りの航空券も見せなくて良かったし、Ｉ－９４までそのままになってる。何とあっけない」
	「ま、無事出国できたんだから、とりあえずイミグレーションオフィスの前で記念撮影」
	カナダは何と恐ろしいところなんでしょう。道は狭いし、反対車線の車が分離帯を乗り越えてこちら側を走ってきます（時間帯で変わるらしい）。とにかく道幅が狭くて混んでいるのでこわごわ運転です。千恵曰く、「日本と一緒じゃん」
	国境から１時間で目的地のバンクーバーに到着。道路の上には架線が張ってあるのに線路が無いと言うことは・・・。
	トロリーバスだ！何十年ぶりに見るのでしょう。架線が縦横に張り巡らされているので街中を走っています。
	ホテルに着いたら見物開始。近くの戦争補給博物館の前には何故か戦車が。曰く、「バンクーバー出身の何々部隊は何とかの闘いで勇敢に戦った」とか。
	バンクーバーの近郊電車（地下鉄兼用）で港の方へ。カナダのお金に慣れていなくて、さらに切符の買い方に慣れていなくて戸惑いましたが、無事乗車。一人片道＄１．５（１1０円）です。
	バンクーバーの港の景色はシアトルに良く似ています。夕方の港は落ち着いた雰囲気でとても綺麗。
	めったやたらに日本人学生がいるのには驚きましたが、確かに住みやすそうな良い街です。千恵の向こうは船の形をしたコンベンションセンター。
	大阪や横浜まで６０００Ｋｍくらいだそうです。セントルイスより２５００キロ以上も近いんですね。因みにカナダはキロメートル表示です。
	水上飛行機が頻繁に出入りしています。
	港の近くの中華料理屋は上司の伊藤さんのお薦めの店。何と日本語のメニューが揃っています。千恵は念願の海鮮「ダンジネスクラブの生姜炒め」にご満悦。北京ダックはハーフ＄２０で美味しかった。
	ホテルの最上階は、レストランでもバーでもなく、無料のフィットネスクラブ。さすがカナダです。綺麗な夜景でした。

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