ヨセミテ国立公園の旅

翌日はあまりパッとしない天気ながらも、雨だけは免れそう。ホテルをチェックアウトしたらネバダ側から2300mの峠を越えてヨセミテ国立公園を目指す。
途中で休憩したレストランには、ネバダ州らしくカジノの設備が。ここは勝負!と1回5セントのゲームで試したら二人とも大当たり!私は140枚、嫁さんは160枚も当たりました。でも、5セントなので当たったのはほんの数ドル。

でも、ネバダのカジノは本物のコインを使っているので5セントとは言えコインがジャラジャラしているのは気持ちいいもの。ハンバーガー代くらいは浮きました。

そこからしばらく走ると州境に検問所があり、植物などの持ち込みを検査していました。

私達はレンタカーだと言ったら、「楽しんでね!」とすぐに放免されました。

レイクタホを出発して2時間近く、いよいよヨセミテの山並みが見えてきた(のではないかと思う)。

ここまでの道はずーーーっとガラガラ。でも道路は良いし、景色もそこそこ変化に富んでいる。

すぐにヨセミテの方に行くかと思えば、道は一度離れて大きな湖の近くを通ってから南下している。

この湖は全く俗化されていなくて、湖の近くに誰かの別荘が数件あるだけで、あとは何にもない。

出発から3時間あまり田って、やっとヨセミテ国立公園への分岐点を通過。一気にきつい上り坂になります。

ここまでの道も緩い登りだったけど、高度はここで一気に上がって外の空気がどんどん冷たくなっていく。

ちょうど雲も晴れ上がって最高の天気になってきました。

ここまで高度が上がってくると、カリフォルニアとは言え残雪もチラホラと見えてくる。去年のコロラドの景色を彷彿とさせるような、素晴らしい景色です。
いよいよ公園の入り口(東口)です。入園料は結構高かった($20?)から、一日で通り過ぎるのはもったいないけど、こっちは急ぎ旅、贅沢は言えません。ここの標高は3000mくらい。
どうです、この景色。なんかイエローストーンみたい。この高層湿原の景色は東口付近にしか無くて、あとはずっと標高の低い景色になるので、今のうちに楽しんでおくことにします。
この付近は渓流が流れていて、水はとても冷たい。もちろん涼しい。あちこちでキャンピングカーが止まっているし、キャンピングカー用のサイトもいくつかあります。
道路沿いにはこんな湖もあって、素晴らしい景色に満足。

でも実際は、目的地のセコイアの大木までどれだけ時間がかかるのか分からず、とにかく先を急ぎます。

ビジターセンターがあったので、そこのボランティアのおばあさんに、「セコイアの大木を見に行きたいんだけど、どれくらいかかる?」と聞くと、すごい変な顔をされて「4時間」とのこと。「今日はどこに泊まるの?」と聞くから「サンフランシスコ」と答えると、「オー、ボーイ」とか言われて話にならないと言う感じ。

こりゃ大変だ。もっと急がなくちゃ。

この大きな岩には、写真には写っていないけど何人もの人がとりついて登っていました。

それにしても、これからセコイアの木(公園の南の端っこ)まで4時間かけて見に行って、それから公園の北まで戻ってサンフランシスコに行くと何時になるんだろう??

ずさんな計画でした。

東口のビジターセンターから1時間半ほど走って、いよいよ公園の中心部のヨセミテバレーまでやってきました。ここには綺麗な滝があるけど、まずはセコイア。行かなければ!
やっとの思いでセコイアの大木のあるマリポサグローブに到着。東口から4時間はかからなかったけど、3時間以上はかかりました。やはりおばあさんの言うことは正しかった。

ここに車を置いて1.3Kmほどの道を歩いていくことになります。

のんびり歩くには最高の場所だけど、標高も1500m位に下がっているので少し歩くと汗が出ます。

遊歩道のあちこちには巨大なセコイアがあって、「これだけ見れば充分なんじゃないか」という気になってきます。

写真の右側に大きなセコイアの木が倒れているのが分かりますか?人の大きさと比べてください。

遊歩道はずっと上り坂。身体が重いです。デブなのが身にしみます。嫁さんもしんどがっていますが、最近減量したので意外に元気。こっちは汗がドッと出てきました。

やっとたどり着きました。画面中央が世界最大のセコイアの木です。高さは60mくらいで、やはり周りを圧倒する大きさがあります。

尚、ここまで歩いてくるのが嫌な人のために、1時間に一回駐車場からツアーがでています。これは、トラックの荷台に座席を付けただけのもので、このトラックだけがここまでの道路を走ってこられるようです。

やはり近くで見ると大きさに圧倒されます。直径は何メートルあるかというと、だいたい8m位でしょうか?

とにかく大きいです。気の周りは柵で囲まれていて、これ以上近づけません。

駐車場までの帰りは遊歩道ではなく、ツアー用の自動車道路を歩いてみます(本当はいけないのかな?)。

誰も歩いていない静かな道路をテクテク歩いていると突然ココココココッと木を叩く音が響きました。

何かと思って見上げると、何と木の上でキツツキが木を叩いていました。画面の中央下部、木の右側に小さく影になっているのが分かりますか?

駐車場まで戻ってくると、相変わらず混んでいました。時期によってはこの駐車場の手前で制限されることもありそうです(ゲートがあったから)。

ここのセコイアの木だって結構大きいですよね。

さて、見るものは見たので大急ぎで戻ることにします。セコイアの見学が終わったのは5時過ぎで、公園に入ったのが1時なので4時間以上経っています。急いで戻らなくちゃ。

でも、途中のブライダルベール滝は道路沿いに駐車場があるし、そのすぐ横に滝があるので、駐車場から写真だけ撮りました。

風が吹くと滝の水がファ〜っとなびいてブライダルベールに見えるそうです。

さっき通ってきたヨセミテバレーまで戻ってきました。ここは道路が一方通行になり、行きと帰りで通る道が全然違います。だから左車線も走れます。

地図を見ると、上下二段になっているヨセミテ滝のすぐ近くを通ります。それなら、もう見るものもないし、ちょっとだけ寄っちゃえ!となりました。

時間も6時を回っており、少し暗くなってきたので写真にはあまり綺麗に写っていませんが、上下二段の滝が分かるでしょうか?これがヨセミテ滝です。

なんでも、6,7月の渇水期には無くなってしまうこともあるとのことなので、見られただけでもラッキーです。

駐車場から5分ほど歩くと、ヨセミテ滝の下滝の展望台に出ます。これはこれで滝らしく見えますが、上滝はもう見えません。河原の石を伝っていくと滝壺までいけます。
そこからがまた大変でした。大急ぎで走っていきましたが、サンフランシスコ方向の州道140号は公園から離れるほどに狭く、クネクネとしてきます。狭いところではすれ違うのも大変でした。おまけに何度も交差点でカクカク曲がります。

きっとサンフランシスコからヨセミテに行くのは結構大変だと思います。

この写真はやっと山を抜け出して平野が遠くに見えてきた頃です。時刻は8時頃でしょうか。

今回の旅では、何よりも天候に恵まれたことが幸いしました。最も、ナパやサクラメント、レイクタホは天気が良いのが普通らしいです。出も、サンフランシスコもヨセミテ国立公園も天候に恵まれ、最高の旅行でした。
時刻が9時近くとなり、サンフランシスコの街もすぐそこまで来た頃、道路の周りは風力発電の風車で埋め尽くされました。数百、いやそれ以上の巨大な風車がグルグルと回っています。見渡す限りの風車というのもすごい景色ですね。
  その日、夕食にチャイナタウンに着いたのは9時過ぎでした。ほとんどの店は10時までなので、ゆっくり中華を楽しむ時間はなく、中華街で唯一の回転寿司で夕食を済ませました。高い割りにはイマイチでした。
セントルイスに帰る日、嫁さんは疲れが出たらしく元気がなかったので、サンフランシスコの街には行かずに空港でのんびりとブランチとしゃれ込みました。

空港のレストランでのんびり食事をする客は少ないようで、店員の応対も翌、楽しく食事ができました。

飛行機は3時の定刻前に出発し、3時間半のフライトでセントルイスに着いたのが8時半、パイロットのウェザーレポートで、「Temperature in St. Louis is.....Hot! It's Hot! 94 degree..」と言った瞬間、飛行機の中は「オー!!」と乗客の溜息が出ました。

本当に西海岸は天気が良くて涼しくて、みんなが住みたがるはずだとつくづく思いました。

(おしまい)

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