(地ビール屋)

 Trailhead Brewing Co.

どちらかと言うと若い人の多いにぎやかで楽しい感じの明るい店だ。セントチャールズのヒストリックディストリクトにあるので観光できた客も多い。店は2階建てで収容人数はたくさんとしか言いようが無い。店員は若い人ばかりだが意外に対応は良いので接客の心配はしなくても良いだろう。ただし、かなりうるさいのでじっくり話をするには向かない。

ビールは基本的に5種類しかないが、すっきりしたものからヘビーでコクのあるものまで一通りは揃っている。どちらかと言うとお勧めはレッドラガーになるか。日本のラガーよりは苦味が少なくが味はバランスが良い。ラズベリーの香りがするものもある(もちろん甘くは無い)が、あまり料理には合わない。ビールは大と小がある。

料理の種類はあまり多くは無いし、若いアメリカ人向けのものばかりなのでボリューム重視だが、茹で海老は美味しい。冷凍ものだと思うが自分でパキパキむいてサルサソースをつけて食べるその味はビールにぴったりだ。夜遅くまでやっているし、周囲の環境も良いので週末にちょっと遠出をかねて出かけるには良い場所にある。

 

Morgan Street Brewery

ダウンタウンのリバーサイドのヒストリックディストリクトにあるこの店は、私から言えば、唯一日本からのお客さんを連れて行ける店だ。ゲートウェイアーチからも近いので、日中にのどの渇きを癒すにも良い。店内は100人くらいの大きさなので週末の夜には混雑するし、カージナルス、ラムズのゲームの後にも混雑する。陽気で話好きのアメリカ人の象徴みたいな店だ。ハロウィンの前には店員が全員仮装している。う〜ん!!とうなってしまうような格好だが、面白い。

ここは通りの他の店と同様にストリートカフェも持っているので、通りに出たテーブルでのんびりとビールを飲むのも良いだろう。お勧めはサンプルだ。5種類のビールを150ccくらいずつ持ってきてくれる。気に入ったものがあれば改めて頼めば良い。但し、忙しい時にはサンプルは断られることもある。メニューには15種類くらいのビールが載っているが、いつも6種類くらいしかないので、注文できるものを店員に確認する必要がある。順に作っていて、品揃えはころころ変わる。お勧めはハニーウィートかダークウィートだ。

残念ながら食べるものはこの店にほとんどない。せいぜいピザ程度だ。あくまで“ちょっとビールを飲みに”寄るところで長居する場所ではないが、雰囲気はお勧めできる。

 

Tap Room

地図の場所が正しくない場合は21番を北に向かって欲しい。

ダウンタウンの外れのSLUの近くにあるので、廃墟の中にぽつんと一軒だけ建っている感じだが、店の中に入ると雰囲気はそこそこ良い。店は200人くらいは入る大きさで、にぎやかにビールを楽しみながらの食事には最適と言える。ここは、何と言っても常時20種類近くあるビールの種類の多さだ。ドイツ、アイリッシュと言ったヨーロッパ系のビールが多く、コクのあるものが多い。

ここのビールでもっとも有名なものはSchlaflyで、これはスーパーでも瓶詰めを売っている。これは日本のビールに少し近い味だ。フルボディーが好きな人は一度はここでアイリッシュスタウトを飲んでみよう。どっしりとした濃い味のスタウトとしてはこの店が一番だ。軽い味が好きな人はペールエールがお勧め。バドワイザーのような軽さではないが、すっきりとした味のエールだ。最初はサンプルから始めるのも良いだろう。5種類の定番と1種類のシーズナルを取り合わせて出してくれる。

また、この店の料理はかなりまともなヨーロッパ系の料理を出す。メニューにも載っているが、アメリカンなもので無ければまず間違いは無い。イギリス風おつまみ取り合わせ(English Ploughman's Plate)にはちゃんとスモークした生ハムが乗っているし、いわしの甘酢付け(Pickled Herring)は瓶詰めの味ながらかなりまともな味だし、ホットサンドながら焼きフランクフルト(Bratwurst)にはちゃんとザワークラウトが付いて来る。また、コールドサンドならレバーペースト(Liverwurst)だってある。薄焼きビーフカツ(WienerSchnitzel)だって美味しい。仲間を誘ってにぎやかに楽しむには最適の店といえる。

 

Route66 Brewery

ユニオンステーションの中にあるビヤレストランだ。場所が良い割りに値段は普通なので、夕方以降は比較的込んでいる。少し早めの時間がお勧めだ。店は200人くらい入る大きさがあり、店名のルート66の巨大地図などで飾ってある。

ここの特徴はビールが全て軽めにできているという事だ。だいたい8から10種類くらいあるので、一通りのビールは楽しめるが、どっしりとした味が好みの人には少し物足りないかもしれない。しかし、濃い味のビールはちょっと苦手で、という女性などには却って色々楽しめて良いだろう。ここでも最初はサンプルから始めてみよう。どれを飲んでもそんなに違和感は無いはずだ。イーストがそのまま残っている濁ったビールはイーストのにおいが気になる女性も多いようだが、この店のは滑らかな口当たりが楽しめるだろう。

ここの食事は結構アメリカンだが、ビールを使って作ったと言うビヤスープにトライしてはいかがだろうか?基本的にはオニオンスープだが、ビールを使っているだけにほろ苦い。オニオンスープなので少し塩味が強いが、結構まともにできている。また、野菜ピザは野菜たっぷりでかなり美味しい。うちの奥さんの一押しだ。それと忘れてはいけないのがバッファロー。バッファローバーガーはバッファローの肉そのまま、ビーフアンドバッファローミートローフは二種類のひき肉を混ぜてあるのであまり硬くないしクセも強くない。“何か変わったこと”を求めてくるお客さんを案内するには絶好の店かもしれない。